永遠の約束-聖母の涙-











「―――とは、言ったものの……」





 実のところ、捜査は行き詰っていた。


 松下からのこれまでの情報と、警察から流れてくる情報で、一般的な情報は全て深青の元には集まっていた。


 だけど、その先の情報が何一つ上がってこない。


 自分が動き回って…とは、思うものの、この特殊すぎるこの学校の秩序、校風、そして、やけに広い敷地内を覚えるので今のところ精一杯で、捜査をするところまで行けていないというのが、深青の今の現状だった。


「ハァ……。―――!!!」





 溜息を吐いた瞬間、妙な気配を感じ、深青はその方向へと向く。


 だけど、向いた先には誰の姿も見えない。





 気づかれたと思って、すぐに逃げ出したのだろうか?





 深青は視線を感じたほうへと駆けていく。


 だけど、その間誰の姿も確認することはできなかった。











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