『俺はお前のもんだ』

｢あぁ｣

いきなり話かけられたからビックリした…

｢え、えっと、な、なん…ですか？｣

｢名前は｣

｢わ、渡部、ほのり…です｣
｢俺、水谷 愁｣

知ってるよ？とは言えず…
｢そ、そうなん…ですか｣

｢その、敬語やめろ｣

｢う、うん。よろしくね!｣
水谷くんが怖くないとわかり、満面の笑みであいさつをした。

｢･･･｣

じーっと水谷くんは私を見ている。

すごい見られてる…

｢お前･･･｣

えっ、か、顔になんか着いてる!?

顔をペタペタと触っていると、

｢お前、可愛いな｣

この日、初めて水谷くんの笑顔を見た。

この日からわたしは変わっていたのかも。