『俺はお前のもんだ』

ーーー・・・

そして今下駄箱にいる。

「ごめん」

な、何に対しての謝罪ですか?
もしかして、さっきのあれ?

「イヤ…全然。私もあの場所から早く抜けたかったし」

「渡部はなんか、ほかの女子と違うよな」

「んー、そうかな…」

何が違うんだろ・・・
まぁ確かにあんな、女らしくないかも。
化粧もしてるかしてないかぐらいだし。

「俺見ても、あんまキャーキャー言わねぇじゃん」

あぁ、なるほどね…

「別にキャーキャー言う必要がない…」

「確かに」

もうすぐ校門だ・・・
寂しい気持ちもあるし、ホッとする気持ちもある。

よしっ、早く帰ろうっと

「じゃあ水谷君また明日ね」

「渡部どっち?」

「え・・・私は右だけど」

「送る」

「でも悪いよ・・・まだ明るいし大丈夫だよ」


「俺が送りたいだけだから」
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