『俺はお前のもんだ』
「直哉のことは気にするな」

おっと…
喋っちまった…

「…え?」

「…直哉はあんなことで落ち込むやつじゃねぇから。可哀想なんて思うな」

あんなやつに可哀想って気持ちを持つなんて、勿体無い。

「だから気にするな」

「…うん。水谷くんって…加藤くんと仲良いんだね」

「別に仲良くない」

ただの腐れ縁だ。
…うざったいくらいに。

「愁ー!!!」

…うるせぇ。

「今日、帰り遊びに行こうぜ!!」

「何で」

「暇だからー。お前だってどうせ暇だろ!!」

勝手に決めつけんな。


…まぁ、暇だけど。

「どこに行くんだよ」

「black!」

あそこかよ…

black。
俺の兄貴が営む喫茶店。
俺達がよく通う場所だ。

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