恥ずかしがり屋な君と無自覚な私


さっきからずっと歩いてるけど橋本くんが足を止めることはない。


どこに向かってるんだろう?


「は…橋本くん、どこ向かってるの?」

「んなもん、言わなくてもいいだろ」


橋本くんは前を向いたまま、こっちを見ようとしない。


向かってるとこも教えてくれないの!?


………まぁ、いっか♪


一緒にいられるだけでも幸せだもんね。


でも、気になることは気になる。


「ど、どうしてもダメ?」


「ダメ」


即答で返ってきたよ…。


もういいもん!ついて行くもん!


もう、拗ねてやる!


私は下を向いて歩きだした。


「後もうちょいだから拗ねるなよ」


そう言って私の頭をぽんぽんする橋本くん。


頭さわられるのは嬉しいけど、橋本くんにされるとなんか照れる。


拗ねてることも忘れてぽんぽんされたことに頭がいっぱいになった。



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