KISS AND SAY GOOD-BYE
成田国際空港に到着したら、荷物を預けてレストランに入って軽く食事をすることになった。
『オンマ(ママ)、ミックスジュース飲みたい!』
今度小学四年生になるハヌルちゃんだ。
「僕はアイスカフェオレとクラブハウスサンドウィッチをお願いします。」
今度中学一年生になるチャンス君は、ちょっと大人びた感じだが、笑うとやはり幼さが目立つ。
多分、将来は男前になるのは間違いないだろう。
『私はアイスレモンティーをお願いします。』
美華は、最近アイスレモンティーばかり飲んでいる気がする。
まぁ、そういう俺も最近は……
「ホットコーヒーを下さい。」
そう、コーヒーばかり飲んでいる。
デパートでコーヒーフェアを遣っている時に、たまたま出会ったのがコナコーヒーやコロンビアコーヒー等、かなり美味しいコーヒー達だ。
『リュウ、韓国は行ったこと有るんでしょ?
どっか面白いところに連れていってよね♪』
「あぁ、何度も行ったこと有るから、楽しい所に連れていってあげるね。
民族村とか映画のロケ地や遊園地や市場や、兎に角退屈はさせないからね。」
『それから免税店にもね!
ママから頼まれてるのが有るから。』
「ハハハ!
それなら、新星MUSIC本社の隣にあるロッテワールドホテルの中に、ドデカイ免税店が在るから、いつでも連れていけるよ。」
『へぇ~そうなんだ!
楽しみ~!
私も何か買おうっと。
CHANELのサングラスにしようかなぁ~♪』
なんて事を言ってる内に、搭乗の時刻が迫ってきた。
「社長、それではそろそろ出発しましょうか?」
『そうだな。
みんな、忘れ物は無いね!?』
「ひやまのオッパ(お兄ちゃん)、おんぶして!
お願~い!」
『ハヌルちゃん、自分の足で歩こうね♪
リュウ、そうでしょ!?』
「そうだよハヌルちゃん。
直ぐに飛行機の中に着くから、歩いて行こうね!」
『やだ!
ひやまのオッパ(お兄ちゃん)のおんぶが良い。』
「ハヌル、ワガママ言ってお兄ちゃんを困らせないの。」
『そうだよハヌル、僕がおんぶしてあげるから!』
「チャンスオッパ(お兄ちゃん)はダメ!
ひやまのオッパ(お兄ちゃん)、お願い。
ちょっとだけで良いから。
本当だよ。」
『リュウ、小さい子にもモテモテだね!』
「美華、妬いてるのか?」
『妬いてなんか……悪い!?
妬いてるよ。
って言うか、私をおんぶして欲しいわよ。』
「ハハハ、滝本さんも、凄いこと言うね!
ハヌル、ひやまのお兄ちゃんを独り占めにしようとしたら、このお姉ちゃんが泣くからダメだよ。」
『泣かないもん。』
「美華、子供みたい!」