KISS AND SAY GOOD-BYE

大学一年生 前期






ついに大学生活も始まり、週4日は所沢キャンパスで色々と講義を受けていた。



戸山キャンパスは、毎週金曜日のみだ。



それでも、午前中1コマだけの木曜日は、午後から戸山キャンパスで美華と一緒に昼飯食ったり、マコチャン(高校時代の同級生の平井誠)や恋人の愛ちゃんこと工藤愛さん等と共に、将来の夢なんかを語り合ったりしてた。



新星MUSICでのバイトは、金・土・日の3日間をメインで頑張っていた。



たまに、祝日や休講の時には新星MUSICに直行だ!



営業の仕事にもタレントマネージャーの仕事にも慣れてきた俺は、自分の担当の留学生達を売り込みに、毎週テレビ局や劇場、イベント会場やライブハウスなんかを廻っていた。



ある日、、、、、



俺は、いつものように担当の留学生達を売り込みにCS放送を遣っているCSマーキュリーサテライト放送に来ていた。



『お待たせいたしました。

CSマーキュリーサテライト放送の音楽班担当のプロデューサーを遣っております櫻井と申します。』



と言って、名刺を差し出してきた。



俺も45度の御辞儀をしながら内ポケットから名刺を取り出し、



「どうも御丁寧に。

わたくし、新星MUSIC 日本支社は芸能部内 営業部、第3営業課で主任を遣っております桧山と申します。

若輩者のわたくしの為にお時間を割いて頂き有り難うございます。」



『いえいえ!

先日、お電話でおっしゃってたお願いとは何でしょうか?

スポンサー協力なら、喜んでお受けいたしますよ。』


「勿論、スポンサーとしてもCSマーキュリーサテライト放送様へ提供するお話は御座いますが、今日は毎週日曜日に行われている生放送の音楽番組への出演交渉に参りました。」



『新星MUSICさんとこのタレントなら、何名かうちの番組にも出演なさってますが……』


「今回お願いにあがったのは、ひまわりテレビに現在出演している、韓国から音楽アーティストを目指して日本へ留学しています20人の音楽留学生達の何人かを、こちらのミュージックバトルへ出演させて頂きたく思い、お伺いした次第です。

彼等の実力は、まだまだ未知数ですが、努力を惜しまないセンスを持った数千人の中から選ばれて勝ち残ってきた20人なんです。

日本語も、かなり話せるようになってます。

彼等の実力を試させてあげたいんです。

面白い経歴の20人なんで、話題性もあるはずです。

是非ともお願い申し上げます。」



『まだ若いのに、売り込みが上手だねぇ~!

入社1年目かい!?』



「すみません。

まだ入社していません。

嘘は嫌なんで正直にお話致しますが、新星MUSICで高校時代3年間、色んな部署でバイトをさせて頂き、現在は大学一年生になったばかりのアルバイトスタッフです。」



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