KISS AND SAY GOOD-BYE
「美華、今度一緒に新星MUSICに行ってみようよ!」
『うん!
私も一度、芸能プロダクションに行ってみたい!』
『二人で一緒に来ると良いよ!
桧山君、良かったらモデルの仕事なんてやってみないかい!?
君なら、身長も高いし、スタイルも良いから、表紙を飾るのも夢じゃ無いよ。』
「本当ですか!?」
『リュウがモデルになったら、もっとデートの時間が無くなっちゃうよ~!』
「って彼女も言ってますから、無理みたいです。」
『残念だねぇ!
じゃあ、気が向いたら連絡しておいで。
いつでも歓迎するからね。』
と言って、名刺を渡された。
それを、ビーチに持って来ていたバッグに仕舞った。
「さてと、皆が戻ったから昼飯にするか。
美華も手伝ってくれるかい!?」
『何をするの!?』
「ビーチでバーベキューさ!
ばあちゃんのところから、肉をイッパイ貰って来たんだ。」
『桧山っち、ブロック積んだぜ!』
「じゃあ、中にこの炭を入れて火を起こしてくれるか!」
『OK!』
「松山、川田にこの着火剤渡して!」
『ほ~い!』
「火が着いたら、ブロックの上に、この網を置いて、この肉を焼くぜ。」
『オ~!
骨付きカルビにホルモン、豚足も有るんだ!
うまそうなキムチだねぇ!』
「全部、ハルモニ(お祖母さん)のお店から貰って来たんです。
高山さんのご家族もご一緒しましょう。」
『有り難いね!
じゃあ、チャンス、ハヌル、こっちおいで。
一緒に食べようね!
ヨンミちゃん、飲み物を出してくれるかい!?』
と言う訳で、俺達8人と高山家4人の、計12人でバーベキューを食べながら、いろんな話をした。
学校の話やTV局の裏話、芸能界の爆笑ネタなど、今まで知らなかった華やかな世界の話だ。
その時からなんだろうなぁ。
俺は、芸能界と言う世界に少しずつ惹かれていたのは。
食事が終わった俺達は、チャンス君やハヌルちゃんを連れて、波打ち際で遊んでいた。
美華って案外、面倒見が良くて子供が好きみたいだ!
松山は、いつの間にか成山智絵と良い感じになっていた。
柘植直美は…、まぁいっか!
相変わらずボケ倒している。
川田は、ツッコミ疲れて、直美に水鉄砲で攻撃を始めてる。