KISS AND SAY GOOD-BYE
夕日テレビで、俺達は収録中のスタジオを見学させて貰った。


スタジオの隅には、タレント達のマネージャー達が、予定を確認したり次の現場へ連絡を入れたりしていた。


なんとなく、彼らの仕事に興味が沸いて来たのは、この日が初めてだったと思う。


そんなことを考えていたら、いつの間にか収録も終わっていた。


美華は、終始テンションが上がりっ放しで、数枚のタレントのサインをゲットしたと、喜びまくっていた。


そこから、高山社長の車で韓国家庭料理≪仁寺洞インサドン≫に向かっていった。


「ここが仁寺洞ですか!?

とっても大きいですね!」


『まぁ、そこそこだよ。

1階とから3階がお店がなっているんだよ。

4階は家内の兄の家族が住んでいて、5階に家内の両親が住んでいるんだ。

全室個室に成っていて、最大で200人が一度に入れるんだ。』


「凄いですね。

高山社長、早く中に入りましょう!」


『そうだね。

さぁ、どうぞ!』


「凄い凄い、美華、見てみろよ!

椅子席の個室やベンチシートタイプの個室から、畳の部屋までいろんなタイプの部屋が有るぜ!

掘りごたつ式だ!

うちのハルモニ(お祖母さん)とこの店も、掘りごたつ式にすればいいのに!」


『さぁ、何にするかい?

食べたいものが合ったら、遠慮しなくていいからね。』


「お任せで良いですよ。

お勧めをお願いします。」


『私はソルロンタンが食べたいで~す。』


『ソルロンタンだね!

ここのソルロンタンは、最低でも30時間以上炊き込んでからでないと、お客様に出さないから、良く出汁の出た真っ白なスープが最高だよ。

飲み物は、暖かいお茶で良いかい?』



「はい。

後、キムチ盛りもお願いできますか?」


『勿論だよ。

キムチが無いと、始まらないからね!』


「ですよね!」



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