KISS AND SAY GOOD-BYE



俺達は、イヴもクリスマスも無く、兎に角バイトをしまくった。


クリスマスイヴェントも大成功して、連日満室が続き嬉しい忙しさだった。


美華も、夕方から夜10時まで毎日頑張って、帰りは美華のお父さんかお母さんが迎えに来ていた。


俺は、夕方から、翌朝のラストまで毎日働いて、気が付いたら年末の30日になっていた。


明日から4日間の連休に入って、その間に新星グループの子会社に当たる新星美装と言う清掃会社が綺麗に清掃してくれるから、大掃除はしなくて良いのだそうだ。


俺は、美華の両親と一緒に初詣に行く事になって仕舞った。


最初は、美華と二人だけで行く予定だったのに、美華のお袋さんが


「私たちも一緒に行きましょうよ!」


なんて言い出したもんだから、親父さんもその気になって、


「そうだな!

たまには、娘と一緒に初詣も良いもんだな!」


なんて言って、結局4人で行く事になって仕舞ったのだ!


俺は、気を使いながらも初詣に出掛けた。


後から聴いた話では、一応金持ちの娘だから、いろいろと大変らしく、チャンス君の様に誘拐を懸念しての事だったのだ。


正月の2日に、高山社長から電話があった。


『もしもし、桧山君!  明けましておめでとう!』


「高山社長! 新年明けましておめでとう御座います。」


『今何してるんだい?』


「はい、今は部屋でボーとしてたんですが・・・」


『ちょっと聞きたいんだが君、ゴルフは出来るかい!?』


「まぁ、一応父が好きで、小学校の頃から遣ってますので、80代で周れます。」


『じゃあ明日1日時間取れるかい!?』


「はい、大丈夫ですが、何か有るんですか?」


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