KISS AND SAY GOOD-BYE
『そして!?』
「私は、新星MUGICに出入りさせて貰っている時に、社長の噂を色々耳にしました。
それらは、全て揺ぎ無い愛社精神で語られていました。
こんな凄い会社で、自分も何処まで遣れるか試したくなってきたのです。
ですから6年後、必ずここを受けて見事に合格してみせます。」
『皆、聞いたとおりだ!
ここに居る高校生の桧山君が、6年後うちの入社試験を受けて入って来るそうだ!
モタモタしていたら、後から入社して来た彼に遅れを取ってしまうぞ!
私は、間違い無くこの会社に入って来ると彼を信じている。
そして、凄い実績を残す立派なうちの社員になるだろう。
だから、皆も彼が入社した時にガッカリされない様に、今以上に会社を守り立ててくれよ!
そうしたら、私の小遣いも増えるしな!』
ワハハハハア……
場内爆笑の内に、ゴルフコンペは終わり、午後7時頃帰宅してきた。
「ただいま!」
『まあ隆ちゃん、ゴルフ行って来たの!?』
「オモニ(お母さん)、実はアルバイトしている高山社長の会社のゴルフコンペに急遽参加することになったんだ。」
『あら、高山社長って、あの新星グループの!?』
「そうだよ。
俺、大学卒業したら新星グループに入ろうと思うんだ!
塾の経営は、アヤ姉(彩英チェヨン)にお願い!
凄い良い会社だから、遣り甲斐あるし、自分の可能性も試してみたいんだ。」
『まあ、あの人の会社ならしっかりしているし、旦那の知人だし、良いけど、アヤ姉さんにちゃんとお願いしなさいよ。
あの子はあの子で、考えていることが有るかもしれないんだから!』
「わかった。」
『それにしても、あんたが芸能プロダクションに入りたいとはねえ……』
「あそこは、芸能プロダクション以外にも、普通の企業として活動しているんだよ。
今のバイト先のカラオケ店もそうだし、あそこもいずれはチェーン展開して、目指せ100店舗のスローガンの元、皆で頑張っているんだから。」