KISS AND SAY GOOD-BYE
「社長、桧山君の意見には私も賛成ですが、何よりこの新星グループの皆が楽しんで仕事をしているのをみて、やっぱり高山社長のやり方は間違って無いと思いますよ。
あんまり厳しすぎないようにお願いしますね!」
『滝本ちゃんは優しいねぇ!
桧山君、どうだね!?
一度企画書を書いてみないかい!?
どんなスクールを設立して、どのような効果が有るか、そして予算がどれくらいかかって、どれくらいの利益を産むか。
会社へのメリットとデメリット、企画を成功させる為の戦略と戦術も添えて、2週間後に提出してくれるかい!?
もちろん、滝本ちゃんと二人でな!
必要な資料は、こちらで用意させるから。』
「私逹で良いのかなぁ…?」
『滝本ちゃんは自信が無いのかなぁ?』
「そう言う訳ではありませんが、正社員の方逹が沢山いらっしゃるのに、私逹高校生のアルバイトではめんぼくなくて…」
『そんな事は、気にしなくて良いんだよ!
一応、全社員からも企画書を募ってみようかと思っているから。
公募して良い企画が上がったら、君逹の企画書と併せて検討してみるからね。』
「わかりました。
それでは、二人で頑張ってみますので。」
『宜しく頼むな!
企画書の書き方で分からない事があれば、何時でも聞きに来て良いからな!』
「はい!
ありがとうございます。」
高山社長との話し合いが終わり、俺達は新星MUSICを後にして歩いて梨泰院(イテウォン=俺のばあちゃん家がやっている韓国家庭料理の店)に向かった。
二人で食事をしてから、美華を家迄送った。
翌日からは、二人でバイトに行き黙々と仕事をこなしながらも、打ち合わせの内容を書き留め、自分達の企画と照らし合わせながら、より良い案を考えていた。
バイトが終われば、梨泰院(イテウォン)で食事をしながら、二人で企画書を書き上げ、二週間後ようやく完成した企画書を持って新星MUSICに向かった。
「おはようございます高山社長。」
『おはようさん!
あれから二週間、企画書は出来たかい!?』
「はい!
ようやく完成しました。」