KISS AND SAY GOOD-BYE
それと平行して、韓国からの留学生も受け入れることになった。
これは、俺と美華が提案したのがきっかけと成ったのです。
この間の会議の時・・・・・・俺が…
「韓国に住んでいる友人から聴いた話なんですが、向こうの中学生や高校生の子は、日本に来て勉強したいとか、日本で歌手デビューしたいとかって思っている子が沢山居るそうなんです。
そういった子達を受け入れられたら面白いと思いませんか!?
向こうの子達の中には、かなりレベルの高いバンドマンやダンサーも多いし、歌の上手な子も沢山居るそうなんです。」
って提案したら、美華も
『向こうに本社が有るんですから、本社で手続きして日本支社で受け入れるのも、そう難しくないのでは!?』
って話に乗ってきたから、更に
「その子達が頑張れば、いずれは日本支社で契約してタレント活動も出来るし、帰国させて韓国へタレントの逆輸入的なことも可能だと思うよ!」
と古田室長も乗り気になった。
『しかし、これは高山社長にお願いしないと、この企画推進室だけの一存じゃ決めれないわね!』
と恵美子ねえちゃん(棚橋恵美子)が一言ボソッといった。
そりゃそうだろう!
こんな大掛かりなこと、ギター教室やドラム教室を始めますみたいにはいかないさ!
そんな分かりきった事をボソッと言われても…
そこで俺は、
「社長には、後で私がこの提案をまとめて高山社長に提出して意見を仰いでおきます。」
とだけ言って、この話は一応区切りをつけた。
その日の会議の後、高山社長に話を持って行ったら、思いのほか乗り気で即OKが貰えてしまった。
日本サイドでの受け入れ態勢を作るために必要な事項を書き上げ、明日までに提出するところまで一気に進んだので、俺は帰宅してから2時間掛けて企画提案書と共に、受け入れの為の必要事項を箇条書きにして20ページに亘る留学生受け入れ提案書を纏め上げた。