Love story of the truth
ずっと私の瞳を見つめたまま話した、幸永さんの瞳を見つめて、

「あの・・・幸永さんの数多い女の一人にはなりたくないので・・・その女達と同じ扱いされないなら・・・いいです。」

と答えると、フッと笑って・・・

「俺のことは、さん付け以外なら好きなように呼んでいい。それと、すれ違った時に女と歩いてるは、トオルさんがあんな事を言えばわかるよな・・・事実だから否定はしねぇけど、柚希をアイツらと一緒にする気はない。俺が近くにいたいと思った女だからな。」

そう言った。

「ならいい。」
本当にこれでいいのかわからない。
だって苦労するのは目に見えてわかるから・・・。
それでも、私は近くに居たいと思った。
真っ直ぐな黒い瞳に惹かれたから？
どこか寂しかった私の心に一筋の光を、有り得ないくらいのトキメキをくれたから？


「ところで・・・柚希は、どうしてトオルさんの店で働こうと思ったの？」

「私、前の会社で虐められて辞めちゃって・・・トオルさんには学生の時に働いてた店の時から可愛がって貰ってたから、何となく相談したら・・・俺のバーで働くか？って誘ってくれたんです。ユキはどうして・・・トオルさんと仲がいいんですか？」


ユキは大笑いして、

「ユキって・・・呼ばれたの始めて・・・だけど気に入った。ずっと、ユキって呼んでよ。」

と言って煙草に火をつけた。

「ユキナガって長いし、さん付けするなって言われたし・・・ユキにしてみただけですけど・・・。」

と弁解したつもりの私に、

「敬語は使わなくていい。俺の女になったんだろ？」

軽く頷いた私にユキは、さっきの質問に答えてくれた。

「俺は、トオルさんの高校の時の後輩なんだよ。ずっと会ってなかったんだけど、繁華街で久しぶりに会ってから、トオルさんのバーに行くようになった。」



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