Love story of the truth
「そうなんだ・・・。あの・・・それと・・・職業は?歳はいくつ?」

その私の質問に、また大笑いして煙草を灰皿の上で消した。

「なんだよ・・その取り調べみたいな聞き方。柚希っておもしれぇ。職業は、人材派遣会社の営業してる。歳は27。柚希は?」

「24歳。」

「24に見えねぇ。もっと若いと思った。」

そう言って、私の頭を撫でながら・・・

「それよりさ・・眠くね?」

と言って大きな欠伸をした。


この男、私を拉致っといて眠いって・・・。
と呟くと、それを聞いていなかったのか・・・

「泊ってく?」

と言って私の隣に座った。
私は、少し横にずれてから私を覗き込むユキに、

「あの・・・帰る。」

と答えた。

「どうやって?俺が柚希の車のある所まで送ってかないと帰れないってわかってる?今の時間は・・・5時12分、バスなんかまだねぇよ!それと、この時間に通りに出てもタクシーなんてなかなか掴まんねぇよ。」

「・・・送ってって。」

「嫌だって言ったら?」

「送ってって。何もしないって言ったじゃん!」

「俺が送ってかなかったら、何かすると思ってんのか・・・。今日は何もしねぇよ。俺はソファーで寝るから柚希はベットで寝ろよ。」

「泊ってくって前提で聞いたの?」

「あぁ・・・。」

「それなら、泊ってけって言えばいいじゃん。試すような言い方しないでよ!」

「試したわけじゃねぇよ・・・。柚希と今日は離れたくねぇから、聞いただけだよ。柚希はどう思ってんのか知りたかったから。」

「私は・・・まだわかんない。本当に誰かを好きになった事ってないから。離れたくないって気持ちがどうとか、全然わかんない。」

「そういう感情は全部、俺がこれから教えてやるよ。」

このやり取りの終わりに、ユキはそう言って私を抱き締めた。
ユキの腕の中で、
「今日は、ここにいる。今日は、日曜だし・・・。」
呟いた。

その答えかのように、ユキは更に強く抱き締めた。


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