Love story of the truth
しばらく・・・ユキに抱き締められていた後、襖の先にある寝室のベットに案内されて、
「ここで寝ろっ!おやすみ。」
そう言って、ユキは寝室を出て行こうとする。
だけど、ユキのベットはダブルベットで一人で寝るには広すぎて、
「ユキ・・・一緒に寝て・・・。」と呟いていた。
ユキの足が止まって、私に振り返った。
その顔は驚いていた。
私もなぜ、こんなことを言ったのかわからない。
この一人では広すぎるベットで寝るのは、寂しいと思ったから?
抱き締められた時の、ユキの腕の中が心地よかったから?
「わかった・・・。」
そう言ってユキは、スーツのジャケットとワイシャツを脱いで布団をめくった。
「何もしないよね・・・?」
自分から切り出したことなのに・・・こんな事を聞いていた。
「何もしねぇよ。早く柚希も入れ!」
そう言って今度はスーツのズボンを脱いだ。
「なんで・・・脱ぐの?」
「スーツのまま寝たら、皺になるからだろ・・・。もしかして想像した?」
微笑みながら、私を覗き込んで言うと布団に入って、私の腕を引き寄せた。
そのままベットに倒れた私を抱き締めて、
「寝るぞ・・・。」
と耳元で囁いた。
直接、頬に触れるユキの素肌が温かくて目を閉じる。
だけど・・・ユキの心臓の音が私と同じくらい早くて、更に高まる鼓動に戸惑う私がいて・・・なかなか眠れない。