Love story of the truth
ホテルの部屋でマドカの甘い声だけが響いていた。
いつもなら気持ちいいと思うが、今日はそういう感覚がまったくない。
何回も壊れていくマドカを見下ろしながら、ずっと柚希の事をずっと考えていた。
「ユウ・・・今日・・・激しい・・・そんなに・・・されたら・・・壊れちゃう…もっと・・・何・・・回も・・・ユウが・・・欲し・・・くな・・・るっ・・・いいの・・・?」
「もう・・・壊れてるだろ?今日、俺は無理だ。もっと欲しがっていいぞ。」
「ユウ・・・もう・・・限界・・・」
マドカがそう言うまでずっと…一つになっていた。
息が安定してきたマドカが、
「ユウ・・・何か今日、変だよ?自分から誘ってきた事ないのに誘ってきたりに・・・いつもより激しいし。私を抱きながら、違う人の事を考えてたでしょ?本命の人でも出来た?」
ドキッとして、ベッドの上の電気パネルに寄り掛かって煙草に火を点けた。
「できたよ。」
煙を吐いて、そう答えた。
「そう。やっぱりね・・・。それじゃ、私とユウはもう逢わない方がいいよ。その子を傷つけちゃうよ?大事に想うなら、私達は逢わない方がいい。」
煙草の火をサイドテーブルの灰皿で消して、マドカを見ると・・・あんな事を言いながら寂しそうだった。