Love story of the truth
柚希と初めてのキスは、俺の荒んでいた心を温かくしてくれた。
“もっと・・・”と求められる度に、激しく舌を絡めて離れる事を拒んでいた。

「絶対に離さねぇ・・・。」

俺がそう言った時の柚希の潤んだ眼が色っぽくて、キス以上を求めてしまいそうで・・・。
その感情を隠すのに必死だった。
指に髪を絡めたまま・・・再びキスをすると、

「ユキ・・・ユキの全部が・・・欲しい。」

顔を赤くして潤んだままの瞳で告げられた瞬間、隠していた感情が・・・これ以上は限界だと言っていた。

「・・・自分が言ったことの意味、わかってんのか?」

限界だと知ったはずなのに、俺は柚希に聞いていた。
俺だって・・・柚希の全部が欲しいのは同じで、だけど今・・・抱いたら、きっと俺が嫌っているはずの独占欲を・・・この先、押し付けることになってしまう。
そう思う程に、俺は柚希を好きになっている。
そんな事は知るはずもなく、柚希は大きく頷いた。

「お前・・・本当にいいのか?今、お前を抱いたら・・・俺の半端ない独占欲を知ることになるぞ・・・。」

そう言ってもなお、柚希は頷いた。

「いいよ。」と・・・。



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