Love story of the truth
ルナちゃんが帰ってから…
数時間が経っても、ユキは来なくて
時計を見ると日付が変わっていた。
客足も疎らで、今日はほとんどが常連さんだったりして…
トオルさんに、
『今日は早めに上がれ!ユキの部屋で待っててやれよ♪』
と言われて…常連客とトオルさんに挨拶をして店を出て、駐車場までの道を足早に歩いていると…
見知らぬ番号からの着信。
出ようか出まいか悩んでいると電話は切れて、
鞄に入れようとした時、再び同じ番号からの着信。
恐る恐る電話に出ると、
『久しぶりだな…柚希。』
と言った男の声。
この声は…彰人。
『…そうだね…。』
素っ気なく答えると、ケタケタ笑って…
『冷たいねぇ〜今さ…お前の後ろを歩いてんだよ!』
振り返ると確かに…私の後ろに彰人が居て、怖くなって…
電話を切って駆け出した…。
振り向くと…私を追い掛けてくる彰人。
何となくヤバイ!
私の第六感が…そう言っていた。
走りながら…ユキにメールを送った。
“店を出たら、彰人から電話あって…
後ろを歩いてるって言われて…怖くなって走ったら追い掛けてきた"
と…。
このまま追い付かれて捕まっても…
あの店に連れて行かれて…
危ない目に合っても…
ユキが助けに来てくれると信じて。
“送信完了しました"
この8文字を確認して…鞄に携帯を入れた直後、
彰人に腕を捕まれた。