Love story of the truth
~告白~恋した瞬間
「やだっ・・・ユウ・・」

路地裏で甘い声を漏らす愛華を抱きながら、俺はさっきすれ違った女の事を考えていた。
(どこの店の子なんだろう・・・いや・・・キャバ嬢には見えない。じゃ、どっかのバーの子か・・・?ちょっと待てよ!どっかのバー・・・?確かトオルさんのバーに新しい子が来るって言ってたのは今日じゃねぇか!ってことは・・・もしかしてあの子は、その新しい子?)
そう思った瞬間、俺は愛華から離れていた。

「ちょっと!ユウ!何で止めちゃったの?いい感じだったのに・・・」

そう言った愛華が、脹れっ面で俺を睨んでいる。
だけど気になってしょうがない俺は下着とズボンを上げてベルトをつけながら、その場から駈け出していた。
俺を追い掛けて来た愛華が、

「ユウ!ユウってば!急にどうしたの?」

と息を切らしながら俺の腕を掴んだ。

「わりぃー・・・この埋め合わせは今度ちゃんとするから。」

そう言って愛華の腕を離して再び駈け出した。
トオルさんのバーの前まで来て、あがった息を整えて重い扉を開けた。



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