夜をすり抜けて
何を始めたらいいのか
どうやって始めるのか
誰と始めればいいのか―
答えは漠然としていたり、出たとこ勝負って感じで…
それでも「始めてみたい」という気持ちだけが、自分の中に微かに首をもたげるのを感じていた。
その結果、教室で一人取り残されたとしても、
永久に始まりのない関係を続けていくよりは、ずっと希望があるような気がした。
アフ…と小さなあくびが出て
そんなこんなを考えているうちに、わたしはいつのまにか眠りについていたみたい…。
「おやすみ」
夢の中で優しくささやく声が聞こえた。