夜をすり抜けて
スナック菓子と、小さなシュークリームがいっぱい入ったやつをぶら下げて、樹のとこへ行くと
「真琴、どれが好き?」
と訊かれた。
樹はおにぎりの棚の前に立って物色中だ。
「余ったら朝ごはんにするから、3つくらい選んで」
「あ、うん」
どれにしようか迷っていると樹が言った。
「俺、シュッとかしないで開けたらすぐに食えるやつがいい!」
ねだってくる感じが可愛い。
あなたのお金ですよ。
「じゃ、これにする?」
ごまと鮭の混ぜご飯的なやつを手に取って見せると、彼はコクンとうなずいた。
あとネギトロと明太子マヨをチョイスする。
海苔が巻いてあって即食べれるやつでね。
かごの中には樹の選んだ板チョコクロワッサンとカレーパンとコーラのボトルが入っていた。