【短】あなたのもとへ。(1)
目が覚めた。

あれから寝ちゃったみたいで。

空「どこだろ?」



ガチャッ


戸があいた。

陸「起きたか。」

空「ぅん。」

陸「ここ、俺の部屋。
ごめんな。
お前の家いったんだけど、あいてなくて。」

空「ありがと。」

陸「えっと。
俺のスウェットだけど、貸すから、お風呂入ってきな。沸いてるから。」

空「いいょ。」

陸「空、無理すんな!」

空「ありがと。」


涙が出てきた。






いっぱい洗った。

汚いから。


シャワーがしょっぱかった。

涙で。


なんで、陸はそんなに優しいの?



ダボダボのスウェットを着ていくと、


陸「だっさぁ-」

って言われた。

空「しょうがないじゃん!」

気が付いたら笑ってた。

陸「ぁはは♪。
ダボダボ感、最高!」

空「もぅ!ッワラ
ってか、ありがと。」

陸「べつにたいしたことはないょ。」

空「うぅん。
気つかってくれてさ。」

陸「無理すんなょ。
話してとは、言わないから無理だけはすんな!」

空「ぅ、ぅんン-」

陸「泣くなぁ
笑って!」

陸は涙を手で拭いてくれた。

空「ありがと。」

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