ニセ探偵団
玲奈の目に入った光景は・・・

皆が放送台付近で倒れている・・。

「・・どう・・なってるの・・?」

玲奈の頭の中が真っ白になった。

「し・・師匠・・!」

玲奈は乃吉を見つけ、駆け付ける。

「師匠しっかり!龍次・・起きてよ。」

玲奈の目にうっすら涙がうかぶ・・。

「みんな・・どうしたの??」


その声に気付いた2人が出てきた。

「皆寝てるだけよ。」
真希が言う。

「え・・。」
「まさか、お前が村の外に出ていた
とは・・。とんだ計算外だ。」
「どおいうこと?皆寝てるって。」
「私が流してもらったのは、作った
曲なんかじゃない。」
「はっ・・?」
「あれは催眠治療に用いるもの・・。
聴くと3時間寝てしまうの。」
「そんなバカな・・あっ!」

玲奈は思い出した。
自分があの曲を聴いた後寝てしまった
ことを・・・。

『そうか・・だからあの時。
それならつじつまがあう・・。』

「じゃあ・・この曲を皆にいっせいに
聴いてもらったには・・。」
「そうよ。全員に眠ってもらって
その間にお金やらなんやらをもらって
いくつもりだったのに・・。」

そこまで言うと真希が玲奈を睨む・・。

「あんたは聴かなかった。」

「皆の人が良いところを利用した
のか・・!!」

怒りがこみ上げてくる・・。

「お前ら最低だ!!」
「そんなこと言ってる場合?」
「?」
「泥棒は私1人じゃない。」
「!」

『あれ?山川がいない!』
玲奈は真希との話に気を取られ
山川を見失っていた。





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