イジワルな君と、おバカな私?! (完)
ー家。-
「ただいまー、、、。」
いつもは笑顔で出迎えてくれるはずの章紀が居ない。
「章紀ー、、、?っ!」
朝は元気だった章紀が、部屋の隅でぐったりしていた。
「章紀っ!」
俺は急いで救急車を呼んだ。
最初、何が起きているのかよく分からなかった。
ー病院。-
「轟劉矢君。君達の親は?」
病院で、先生から質問を受けていた。
「一年に一度帰ってくるか帰ってこないか、、、です。」
「では、両親は章紀君が病気だったというのを気付いていなかったと、、、?」
「、、、え?」
章紀が、、、病気?
「章紀君は、一年前くらいから重い病気にかかっていたんだ。小さい体でずっと我慢していたんだろうね、、、」
「ウソだ、、、。」
あんなに元気だったのに、、、。
「もって、明日まで。劉矢君。章紀君は君にとても感謝していると思うよ。」
何て先生が微笑むから涙が出てしまった。
「ちゃんと、最期まで見届けてあげて。」
最期、、、なんだ。
今日が、章紀と過ごせる最後の時間。