イジワルな君と、おバカな私?! (完)
ー病室。-
病室に行ってみると、そこには酸素マスクをつけられて眠っている章紀が居た。
「章紀、、、?」
章紀は反応しない。
「ごめんな?気付いてやれなくて、、、。」
章紀が俺の家に来た時にはもう、病気にかかってた。って事か、、、。
「もっと遊んでやればよかったな、、、もっと色んな所に連れていきたかった、、、。飯もちゃんとしたの食わせてやればよかった、、、。」
出てくるのは、後悔ばかり。
「章紀、、、お前にちゃんと、親は居たか?」
親は居るに決まっている。
そんな章紀を捨てた親が許せなかった。
「おにい、、、ちゃん?」
章紀が目を覚ました。
「章紀、、、お前はどこから来た?」
良かった。という気持ちより、どこから来たのかという疑問の方が大きかった。
「僕ね?捨てられたんだ。パパとママに。僕が病気になって、面倒みきれない。って。それでたまたまお兄ちゃんの家に来たんだ。」
そんな、、、親が許せなかった。
「でもね?僕、、、お兄ちゃんと出会えてよかったよ?こんな僕を世話してくれた、、、ご飯も食べさせてくれた、、、お兄ちゃんは大切な家族だよ?」
こんな時まで、笑顔の章紀。
「そんな話するな、、、最後みたいじゃねーか、、、。」
「お兄ちゃん、、、優しくしてくれてありがとう。一緒に居れて楽しかったよ。」
「おいっ!」
その言葉を最後に章紀は永遠の眠りについたんだ、、、