イジワルな君と、おバカな私?! (完)

廊下は、みんな部活へ行ったのか、ガランとしていた。

「亜紀。」

劉矢はいつになく真剣な顔だった。

「何?」

「お前、、、何かされてねぇか?」

「え、、、。」

変な胸騒ぎがした。

劉矢は何かを知ってるの?

「いや、、、。何か今日様子が可笑しかったから聞いてみただけだ。何もなかったならいい。」

劉矢にもバレてたんだ。

「何もないよ?」

「本当か?」

真剣な瞳に、思わず言ってしまいそうになるのを堪える。

「うんっ!」

「そうか。何かあったら言え。絶対に。俺が守ってやる。」

劉矢の照れくさそうな笑顔に、少し胸が高鳴った。

「ありがとっ!じゃあ、明日ね!」

私は教室に帰った。

教室で鏡さんが何をしていたかも知らずに。
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