イジワルな君と、おバカな私?! (完)
「ねぇ、、、ところでさ、劉矢。何で急にOKしてくれたのぉ?」
誠が、不思議そうに首を傾げて聞いてくる。
もちろん、亜紀を守る為、、、なんて言えねぇ。
「それは、、、誠の事が好きって気付いたから。」
とっさに思いついた嘘を平然とした顔でいう。
「本当?」
「おぅ。」
「私も、劉矢の事だぁい好きっ☆でもね、、、?」
もしかして、、、ここまでして、やっぱり、、、とか言うんじゃねぇだろうな、、、。
まぁ、それはそれでいいけど。
「ん?」
「誠ね、何をしてでも劉矢の彼女になりたかったのぉ。劉矢の心は誠に向いてないのは知ってたぁ。でも、形だけでも彼氏になって欲しかったの。誠は、、、劉矢の事が好きだからぁ。」
「おぅ。」
「劉矢の心が、亜紀先輩に向いてるのは学校に行ってすぐ気がついたのぉ。で、、、その時思いついた。亜紀先輩を傷つけたら、劉矢は付き合ってくれるんじゃないかってぇ。亜紀先輩を守る為に。そこまでしてでも、、、。劉矢の事好きなの。分かってくれるぅ?でも、、、劉矢の好きな亜紀先輩を傷つけたのは反省してるんだよぉ?ごめんなさい。」
誠はとても切なそうな表情をしていた。
誠の、、、こんな表情見たことねぇよ。
「全部、お前の思惑通りって事だな。」
俺は、自嘲気味に笑う。
「うん、、、。でさ?劉矢、明日遊園地でデートしない?」
「、、、分かった。じゃあ、俺の家に泊まってけ。」
「わぁーいっ☆」
嬉しそうに笑う誠。
でも、その顔は少し悲しそうに見えた。