イジワルな君と、おバカな私?! (完)
「劉矢、、、観覧車の事覚えててくれてありがとね?」
改めて、嬉しそうに誠が言ってくる。
「当たり前の事だろ。」
観覧車が、頂上に到達する。
「嬉しいよ。、、、でも、その気持ちが苦しいの、、、切ないの。」
本当に苦しそうな表情をして誠が言う。
「劉矢は、亜紀先輩の事が好きなの知ってるから。」
何、、、言ってんだ?
「そんな訳「ううん。劉矢は亜紀先輩の事が好き。何をしても亜紀先輩に勝てないことくらい分かってた。」
「、、、、、、。」
俺は何も言えなかった。
「私は、劉矢の事が大好き。誰よりも、、、、、。でも、劉矢は違う。だから、私達は、今日でおしまい。別れよ?」
衝撃的だった。あんな事してまでも付き合おうと言ってきた誠がそんなコト言うなんて。
「最初からそうしようと思ってた。だから、気にしないで?あ、、、でも、あと一週間はまだ、付き合ってる事にしてて?誠の、最後の意地悪。」
悪戯を思いついたように笑う。
「じゃあ、今までありがとね?、、、大好きだったよ。さよならっ!」
ちょうどいいタイミングで開いたドアから、誠は飛び出していった。
涙を堪えながら、俺を残して走り去った。