僕の手のヒラ
それから一ヶ月が経った。


「せんせー!!彼氏いんの??」


「えー、秘密ーぅ!!」


「え、怪しい!!」


「ふふーん♪♪」


一ヶ月でこんな会話をするほど生徒と仲良くなっていた。



そう。これが私の望んでたクラス。



先生。



みんなには言ってないけど実は彼氏がいる。


でも、研究所に勤めてる彼は、


今一年間アメリカに出張している。


お互いにもうすぐ三十路の私たちは、


「俺が帰って来た時、お互いをまだ愛し合ってたら、また一緒に過ごそう。」


そんな約束をして、


彼は旅立った。



でも私は、彼を








心から








愛してはいない。









ただ、みんな彼氏がいるから、




置いていかれるのが


嫌だったから、






ナンパを、





OKして、






彼に



嘘をついてる。
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