貴方と私の秘密の関係
待たせていた友達の元へと走り寄って行って、改札を抜けた。


後ろから先生たちの、

「頑張れ」

って言う声を聞きながら、私はホームへと下りて行った。


受験会場へと到着すると、心臓の動きがより激しくなった。


緊張してて、失敗しちゃわないか不安になった。


そっと無意識に腕を掴んだ私は、手に固い感触を感じた。


「(ブレスレット…和くんから貰ったブレスレット…。和くんが見守ってくれてる…。

うん、きっと大丈夫。和くん、私頑張るね。頑張るから、見守っててね)」


そう、心の中でブレスレットに呼び掛けた。


和くんのいつもの笑顔が直ぐに頭の中に浮かび上がって来た。


思い出して目を閉じていると、自然と顔が綻ぶ。


不思議とさっきよりは緊張しなくなって、落ち着いた感じがした。

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