幸運の器~Another Stories~
その人は、僕の前にかがみこんで視線を合わせてきた。
「匠君、君には学校を転校してもらいたいんだ」
「えっ!?何で?」
「それが、お仕事だからだよ」
「嫌だよ。せっかく友達もできたのに。ねえ、別のお仕事はないの?」
お父さんに助けを求めたけど、お父さんはそっぽを向いたままだ。
「匠君、これは君にしかできないことなんだよ。お父様もそれを望んでいるんだよ」
僕はもう一度お父さんの顔を見た。
今度はこっちを向いてくれたけど、お父さんはただ頷くだけ。
「……わかったよ。僕、行くよ」
「さすが、ボスの息子さんだ。じゃあ、詳しいことはまた今度話すから、今はもう部屋に戻っていいよ」
その人は僕の背中をポンとたたくと、部屋から押し出してドアを閉めてしまった。
僕は、突然のことでちょっとボーっとしてたんだ。
「匠君、君には学校を転校してもらいたいんだ」
「えっ!?何で?」
「それが、お仕事だからだよ」
「嫌だよ。せっかく友達もできたのに。ねえ、別のお仕事はないの?」
お父さんに助けを求めたけど、お父さんはそっぽを向いたままだ。
「匠君、これは君にしかできないことなんだよ。お父様もそれを望んでいるんだよ」
僕はもう一度お父さんの顔を見た。
今度はこっちを向いてくれたけど、お父さんはただ頷くだけ。
「……わかったよ。僕、行くよ」
「さすが、ボスの息子さんだ。じゃあ、詳しいことはまた今度話すから、今はもう部屋に戻っていいよ」
その人は僕の背中をポンとたたくと、部屋から押し出してドアを閉めてしまった。
僕は、突然のことでちょっとボーっとしてたんだ。