愛の療法
それから1時間後・・・先生が深刻な顔付きで診察室から出てきた。

「お話しなければならないことがありますから・・・どうぞお入りください。」
「はい・・・・。」

私の声は震えていた。


部屋に入ると、啓介はすやすやとベッドで眠っていた。
その姿を見て、ほっとした私に先生は冷たく言った。

「今は、一時的におさまっているだけです。またいつ発作が起きるかわかりません。それに・・・発作がでているときに、苦しくて横になるのもしんどいようで・・・。」


そこまで言うと先生はうつむいた。

「何なんですかっ!?そうだったらどうなるんですかっ!?啓介はっ・・!!」
泣き叫ぶとは逆に先生は冷静に言った。







「啓介くんを入院させることをお勧めします。」





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