愛の療法
次の日、私達は啓介に報告をすることにした。
2人揃って啓介のべッドの前に向き合って座る。
啓介はきょとんとした表情で私達2人の顔を見比べていた。


「僕から話しますね。」
先生は私の代わりに全部話してくれた。
私と先生が結婚すること。先生が啓介のパパになること。啓介が退院したら籍を入れること。


啓介には理解できない言葉もたくさんあっただろう。
でも啓介は嬉しそうにうなずきながら聞いていた。

そして「パパになる。」
この一言を聞いた瞬間啓介の表情は一気に明るくなった。



やっぱり・・・子供にはパパが必要なのね・・・。




これで私達は啓介公認の仲になったということだ。
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