形振り構わず愛をくれ!
「ご…誤解です!私は、若が考えているようなやましい事なんて……」
「結構な事じゃありませんか。火遊びの一つや二つは、若い内にしておくもんです」
「……!」
一体どう言うつもりなのか。ことごとく、私の足を引っ張っているとしか思えない発言を繰り返す苑条さんに、軽い目眩さえ覚えた。
「いいですか!?若は世間を知らなすぎるんです!例えば、世の中にはむっちり太股で胸もたわわな美女が……」
「苑条さん!」
それどころか、あらぬ方向にまで飛び火し始めた話題に、慌てて軌道修正をかける。
「とにかく!今日は同じクラスの子に誘われて、どうしても断りきれなくてゲームセンターに遊びに行っただけなんです!!」
「……男とか?」
「たまたま、その中に男がいただけなんでしょう」
珍しくナイスフォローをした苑条さんに、内心ガッツポーズを取る。
「…なら、男と一緒に遊んだのは確かなんだな?」
「え……」
「…若、ひな子ちゃんにも付き合いと言うものがあります。それに、集団生活で意思疎通が取れないと孤立してしまうんですよ」