形振り構わず愛をくれ!
「大体、お前がそんな無防備だから変な男が寄って来るのだ!!」
「えっ、と……」
言い寄られた覚えもなければ、今日だって本当にたまたま遊びに行ったメンバーの中に、男の子がいただけの話であって……
「自覚が足りん!」
「……すみません…」
それでも、〝自分以外の男と一緒にいるな〟と言う言いつけを破って遊んだ事には間違いがないから、素直にそう反省の意思を示しておく。
「わかったなら、さっさと2階に行って着替え……」
「そんなに心配だったら、早く手を出してしまえばいいじゃないですか」
すると、何を思ったのか…突然、そんな事を言い出した苑条さんに空気が凍りついた。
苑条さんはその名の通り、本当にその場を〝炎上〟させる事がうまいと思う。
……つまり、KYだ。
「だって、大人数で撮ったプリクラの中に、男が写っているだけでも許せないんでしょう?それでなくとも、若は人並み以上の嫉妬深さなんですから、そろそろ自覚してくださいよ」
「ふっ…、」
ああ、だめだ。これは、完全に〝あのパターン〟だ。……と、私が覚悟したところ──