いじめ―裏切りの連続―
気づいたら授業が終わっていて、ハル達があたしの頭をたたいてくる。
「………ったぁ~…」
あたしは顔をゆがめた後、さっきもらったばっかの教科書に名前を書いた。
「はぁ?あんた今頃?」
まぁ…もちろんこんな反応になるのは予想していて…。
だって、アズちゃんが気になって名前なんて書いてられなかったから…。
でも、放課後だよ?今…。前の席を見ても、スクバはちゃんとあるし...
アズちゃん…今どこで何してるんだろう…
「…ーい、反応なしっすかぁ??」
やっぱり、あたしが逃げたこと、気にしてる…とか!?
「おいっ!!!」バシッ
ったぁ・・・
ジュリに頭をたたかれてハッと我に返ったあたしは、皆を見た。
なんか…呆れられてません?あたし。
あたしの考えてることを悟ったのか、「呆れてないから早くやっちゃいな。」と、アリスが言う。
あたしはそそくさにペンを動かす…が…
やっぱりなぜか、無意識にアズちゃんを思い出して、ペンを持つ手が止まってしまう…、
するとジュリが、(あたしにとっては)嫌な事を言い出した。
「ねぇねぇさっき見た?」
「え?何がぁ?」
皆はジュリの言ってることが理解できてないのか、ぼけぇっとした顔をしている。
「アズサだよ!」
ジュリの口から「アズサ」と出てきた瞬間、あたし身体はビクッと跳ねた。
「アー・・・なんか今日投色んな物げつけられてたよね?」
あたしはそれ以上聞きたくなかったから、名前を書くことだけに意識を集中させた…はずだったんだけど…
「マジいい気味(笑)」
ジュリがそういうと、皆も笑って話していた