*恋の味[下]*
「お父さんもやってよ!」
「あー俺?俺は年だからさ!」
その年で言い訳か?!
いやいや、年っていってもね?まだ30代だからね?
だってー…、私を16歳で産んでんだから!
やばいよね?凄いよね?
私と同じ年だよ?
誕生日が2月8日だから、もうすぐ17歳になる。
はぁー……、子供…かぁ。
「じゃなくて!」
「うぉっ、いきなりなんだよ!」
あ、口に出しちゃった。
「年なんか関係ないわ!早く動けー!そこにある煙草に火つけてお父さんの腕におすよ?!」
そう言って、私は煙草を手にとった。
「根性焼きかよ!分かった!分かったからやめろ!」
お父さんは煙草に火をつけようとする私をとめる。
「うふふ、片付けるよね?」
気味が悪い私に、お父さんは苦笑いをしながら頭を大きく何度も何度も縦にふる。
「しますします!」
そういって、お父さんが持っていた火のついた煙草を灰皿に押しつぶしたのを確認すると、煙草を箱に戻した。
「頑張ってね?」
最後にハートをつけるような言い方をすると、そそくさに段ボールにかけよった。
さて、私も続きをするか。