*恋の味[下]*
「晩飯まで寝たら?」
どうせ、居てもうるさいだけだし。
呆れた私は、ため息混じりでそういうと、
「いい?!」
と、さっきの死人みたいなオーラが嘘のように、目を輝かせてきた。
……ムカつく。
「やっぱダメ」
騙された気がして、ものすごーくムカついたから却下。
「はぁ?!いいだろ!」
チッ、逆ギレかよ。
あー、マジでめんどくせぇーい。
「好きにすれば?」
「うっしゃ!晩飯、外食にすっから何食べてーか考えとけよ〜」
…超ムカつくんですけど。
まーけど、私が晩飯決めれるんだもんね!
いーし!決めてやる!
打倒!親父!
……なにすっかなぁ。
綺麗に片付いちやったし?
散歩でもするか!
私は、テーブルに“散歩してくるね。真麻”と置き手紙を置いて、部屋に戻った。
1人部屋なんてなかった私は、この部屋を凄く気に入った。
私もお父さんみたいに寝たいんだけどー…、これから住む場所の観光もしたいじゃん?
とゆーことで、コートをはおり、携番をポケットに入れ、財布だけが入ったカバンを持って外に出た。