青春時計
「ぢゃあ―二人とも奏太の所に行こ♪」

沙羅があたし達の真ん中に入ってきて

両腕であたし達を引っ張っていった

「そーたあ!!」

沙羅の声で彼はこっちに気づいた

「お,沙羅と奈々ぢゃん!!久しぶりー」

彼は一人の友達と一緒にこっちに歩いてきた

その友達は

入学式日に一緒に居た友達だった気がする

「奏太、あたしたちね新しい友達できたんだよ」

奈々が恥ずかしそうに話題をつくる

「まぢで?よかったぢゃん。誰だれ?」

奏太は沙羅と奈々の後ろに隠れていたあたしを

覗き込むようにみてきた

「ぢゃあーん!!白川紗菜ちゃんです♪」

沙羅が自慢げにあたしを彼の前に立たせた

「あ…は、はじめまして」

あたしは多分奏太が入学式の日のことなんて忘れてると思って

初めて会ったように装った

だけど,あの時とは違って

妙に緊張したし恥ずかしかった
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