青春時計
「ほらあ―奈々早くいきなよ―!!
休み時間終わっちゃうよ?」

2階に下りてからはや5分

奈々はなかなか勇気が出ないみたいだった

「も~」

沙羅は優柔不断が嫌いみたいですこし奈々の態度にイライラしていた

だから沙羅は今の彼にもスパッと告白したみたいだった

顔は可愛くて外見はおとなしそうだけど

中身はすごくサバサバしてて――・・・

あたしはそんな沙羅も大好きなんだけど♪

「はあ・・・奈々が行かないなら沙羅が奏太呼んでくるね」

そういって沙羅はD組を覗き込んだ

「あ、ちょ…沙羅っ!!」

奈々はいきなり立ち上がって沙羅を止めようとした

だけどすでに沙羅は奏太を呼んでいた


「ほらっ奈々!!」

奏太が出てきたからあたしは奈々の背中を押した

「お―奈々!!話ってなに?」

奏太は長袖を腕まくりしてて・・・かっこよかった

「あ、あの・・・こ、これ!!!」

奈々は必死の思いで手紙を渡した

奈々の手は小刻みに震えていた

多分すっごく緊張したんだろうな――・・・

「あ――ありがと。今読めばいいの?」

奏太は後ろ頭をかきながら照れくさそうに手紙を受け取った

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