青春時計
いきなり後ろから走ってきた男の子があたしに

勢いよくぶつかってきた

その拍子に尻もちをついてしまった

「も―痛いぢゃん!!何すんのさあ!!」

あたしは立ち上がりスカートについた汚れを落としながら

ぶつかってきた男の子の方をみた

「ごめん,大丈夫だった?」

男の子は困った顔をしながら

あたしに謝ってきた

「うん。大丈夫だけど…」

男の子に素直に謝られたのは久しぶりだった

前の学校の男の子は

ぶつかっても謝りもしないヤツばっかだった

あたしは少し恥ずかしくなって顔が赤くなった


「あれ?○×小にキミ居たっけ?」


その少年はあたしの顔を覗き込むようにして聞いてきた

「あ,あたし転校してきたの

白川 紗菜。よろしくね」

なぜかあたしは顔が熱いままだった

「紗菜…か、俺もよろしくな」

少年は笑った顔がとても可愛かった

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