とある堕天使のモノガタリⅢ
~ARCADIA~
『僕だってもう15だよ!?子供扱いしないでよ!』
『15っつったって…精神年齢がなぁ…』
『いいじゃん!オトコ同士だろ!?』
コーディの言葉にユーリはあからさまにうざったそうな顔をした。
『お前さ…オトコ同士とか言ってるけど“オトコ”になったのか?』
『えっ?オトコになるって…元々オトコだよ?』
『じゃなくて…ウキョウはいくつで“オトコ”になった?』
『思い出したんだろ?』とにやけたユーリが右京の肩に腕を回した。
『んー…14…かな?』
『早いな…俺16だ。』
『…聞いてねぇし…』
『やっぱ…相手は…』
『うるせーな…どーでもいいだろ!?』
『俺は…』
『ちょ…ちょっとあんた達!!』
ずっと黙っていたミーシャは、ついに耐えられなくなり真っ赤な顔で怒り出した。
『私がここに居るのよ!?ちょっとは遠慮しなさいよ!!』
ミーシャの剣幕にユーリと右京は『はい…』と静かになった。
訳の判らないコーディはキョロキョロと皆を見回す。
『…“オトコ”になるのに相手が必要なの?』
『うるさい!!』
コーディは完全にキレたミーシャに怒鳴られ、不満そうに口を尖らせるのだった。