とある堕天使のモノガタリⅢ ~ARCADIA~



─そういう事か…




クリスがアランの言っていた“保険”だと瞬時に理解した。




右京とやりあうなら一番適任だろう。




『さすがアランだ…』




『もしお前がベルセルクで、忘我状態になったなら…俺はお前を殺る。』




『…そうならない様にしないとな…俺はまだ死ねない。』




─約束したから…。





アランは『殺るとか死ぬとか…物騒だな…』と溜め息をついた。




『誤解するな。クリスはクロウの“ストッパー”だ。』




『…それがホントなら助かるよ。』




クリスはお決まりの無愛想な顔で『冗談だからきにするな』と答えた。




─…絶対に冗談じゃないだろ…




クリスの機嫌がいいのか悪いのかよく判らなくて内心モヤモヤしっぱなしだ。




別にクリスが嫌いな訳ではない。




ただ想像してしまうのだ…ご自慢のコレクションを自分に向け、ぶっ放す彼を…




『クリスに来てもらったのはクロウにソレを伝えるのもあるが…本題はこっちだ。』



そう言ってキーボードを数回叩いた。




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