とある堕天使のモノガタリⅢ
~ARCADIA~
ジッと見つめる右京にジュリアがクスッと笑う。
─パーツは全然似てないのに…
『…ちょっとシノブよりいい女かも…』
─いやいや、俺の忍はジュリアよりいい女だ。
『…胸だってシノブより大きいし…』
─胸は無くても別に…って
『お前ら俺の思考に入って来んなぁ!!』
後頭部から右京に囁いていたマイクとジェイに頭突きを食らわす。
『あいたたたたぁ~!』
『ク…クロウ、ジョークだからぁ~!』
顔面を押さえてのたうち回るバカ二人を見てジュリアが慌てて立ち上がった。
『だっ…大丈夫!?』
『あ~大丈夫大丈夫。気にしなくていいよ。』
『それ、クロウが言う台詞じゃねぇだろ!?…あぁ、くっそ!マジでいてぇし!』
『俺の忍を愚弄した罰だ!クタバレ馬鹿ども!』
毒を吐く右京と涙目の二人を見てジュリアはクスクスと笑った。
『ジュリア、ごめんな~馬鹿ばっかでさ…』
『ふふふ…おっかし~!』
『ジュリアって言うの?俺マイケル!みんなマイクって呼ぶけど、ホントはマイケルね!』
『俺ジェイク。コイツ女好きだから気をつけろよ~?』
『『それ、お前だろ!?』』
右京とマイクのステレオ放送並のハモりにジュリアが涙目になりながら笑った。