とある堕天使のモノガタリⅢ
~ARCADIA~
かなり騒いだせいで図書館を追い出され、カフェテリアに移動してランチを取る。
マイクとジェイに強制的に連行された哀れなジュリアと共に…。
『ジュリア、経済学部なんだ!今度一緒に飲もうぜ!』
『ええ、いいわよ~楽しい事大好き!』
『俺はそんなジュリアが大好き!』
裏声でそんな事を言うジェイを右京がうざそうに睨む。
『クロウもたまには飲もうぜ!』
『たまにはって…先週飲んだよな?』
『そんな昔の事忘れたよ!』
…どうやら彼らとは時間の経過速度が違うようだ。
というか、次元が違うのかもしれない。
『とにかく!俺も色々と忙しいの!』
『え-っ、ノリ悪っ!ジュリアだってクロウが来たら嬉しいよなぁ?』
『えっ!?そりゃ…まぁ嬉しいけど…』
突然振られてジュリアは恥ずかしそうにそう答えた。
その反応がまた忍を連想させる。
断るつもりだったのに気付けば『行くよ』と答えていた自分に嫌悪感が増した。
そんな右京の心中を見透かしたようにマイクが耳元で『浮気モノ』と囁く。
『う…うるさい!!そんなんじゃ…ねぇって!』
動揺が上手く隠せず、逃げるようにその場を後するのだった。
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