One Love
新しい自分
「さゆ、
そっちの洗面所で
化粧とってきて??」
「うん、わかったあ。」
さゆの家は
一軒家の2階建てで
各階には立派な
洗面所、トイレ、
バスルームがついている。
さえこの家には
中学の頃から
通いつめているから
だいたいの部屋の場所は
把握してしまってる。
あたしは
洗面所のあるドアを
開けた。
「めっちゃ
いい化粧落としじゃん。」
あたしは独り言を言って
さっと化粧を落とす。
「あ、さゆ
こっち座って~」
さえこの部屋の
テーブルに向かいあって
座る。
テーブルの上には
たくさんの化粧品と
お菓子とジュース。
「まずアイライン...。
さゆガッツリ引いてるじゃん??
まつげの間だけに
してみたら???」
はい、と
アイラインを渡される。
「ん~~、
こんな感じ??」
「いいじゃんっ♪
でさ、
これ似合うと思うんだけど♪」
そう言って
さえこが出してくれたのは
Macの白いキラキラした
パウダー。
「これアイシャドウ??」
「そうだよ~。
ふででつけるの。
つけてあげよっか♪
目ぇとじて。」