One Love

「高田さん、
から揚げできましたよ~」

高田さんの前に
お皿を置く。

「お、ありがとう。
うまそ~」

お客さんの
笑顔を見るのは好き。


「ママ、
団体さん何時から?」

「7時半だって~」

ぱっと時計を見ると
7時ちょっと過ぎ。


「ママ、
団体さん用の
部屋の用意全部終わってる??」


「23人から25人になったから、
あと2セット足りてない」

ママは
してきて??
という視線を送ってくる


「あたし
してくるよ。」


から揚げ作り終わったし、ママは焼鳥の準備に
忙しそう。


お盆を用意して
コップとおしぼりと
割り箸を2つずつはこぶ。


「テーブルいっぱい…」


唯一の大部屋の
ドアをあけると
テーブルがたくさん
並んでいた。

25人もくるんだもんね。

さっさと2人分追加する。


キッチンに戻ると
カウンター席の
高田さんがもう酔っ払ってる。

「さゆちゃん
うちのアホ息子と
付き合ってやってよ~」


< 19 / 40 >

この作品をシェア

pagetop