One Love

不思議なことに
原口さん以外
みんな若い。


若者の中に
1人だけおじさん、
みたいな。

「こちらへどうぞ。」

いろいろ考えながら
大部屋へ通す。

いらっしゃいませ~
と、
笑顔で対応する。


全員を部屋へ通すと
お冷やを
持ってくるために
キッチンへ戻る。


「人凄い多いねー!」

ママは
大変そうだけど
とても嬉しそうに言う。

「そうだね。
注文聞いてくるから」

あたしはそう言うと
お盆に5、6固の
お冷やを置いて
再び大部屋に向かった。


「失礼しまーす。」


大部屋のドアをあける。

各テーブルへ
順番にお冷やを置いて
順番に
注文を聞いていく。


「ご注文お決まりですか?」

「生5個と、
とりあえず焼鳥で♪」


「はい、
かしこまりました。
少々お待ち下さーい。」

ぱっぱと
全テーブルの
注文を聞く。


よし。


「あ、さゆちゃん。」


聞き覚えのある声。


ぱっと後ろを
振り返る。



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