One Love
そこに居たのは
大学生くらいの
黒い髪をワックスで
軽くいじっている
結構なイケメン。
「お前だれ??
この子の知り合い??」
「超~知り合い。
こいつ、俺の妹だから。
兄ちゃんの目の前で
ナンパすんじゃねえよ。」
「わ~ったよ!
悪かったな!!」
チャラ男は早足で
この場を去っていった。
「あ、
ありがとうございました。」
「お~。
まぁ・・
あんた確かに美人だね。」
「は??」
「んな怒んなよ~??
冗談だから♪
俺はガキんちょに
興味ございません♪♪」
「聞いてません。」
「うん、
言われると思った。
あんた名前は??」
「武宮さゆ・・」
「さゆちゃんね~♪
俺は、中野春一。
よろしく♪
番号交換・・は
しねえか。
俺もさっきの
ナンパ男と変わんねえな。」
中野春一と名乗った男は
ははっと笑った。
「春一さん・・??
になら、
教えてもいいです・・。」
何か今いきなり思った。
「ん??いいの??
ってか、いいの??」
「あははっ
聞きすぎでしょ~笑」
ぱっと春一さんの顔を
見ると、
眉間にシワを寄せて
あたしの顔を見てる。
・・・何??
「さゆちゃんって
笑うんだ~。
笑ってた方が
俺は好きだな~」